「ミノキシジル」はハゲ(薄毛)に悩む人たちにとっての救世主ともいえる魔法のクスリです。
誰でも一度くらいは聞いたことがあるでしょう。
副作用があるっていうから心配なんだけど…?
今回はそんな「ミノキシジルの効果や気になる副作用」についてお伝えしていきます。
ミノキシジルとは
「ミノキシジル」はAGA(男性型脱毛症)の治療に使われる治療薬のひとつです。
もともとは高血圧の治療のために血圧を下げる薬(降圧剤)として開発されたものですが、その副作用として全身の多毛症を起こすという副作用が確認されたことを受け、この点に着目した製薬メーカーが開発に着手。数々の臨床実験を重ねて、AGAの治療に効果があるということが立証されました。
現在では世界90ヶ国以上でAGA治療薬として使用されるようになりました。その後、日本国内でもAGA治療薬として厚生労働省から承認され、効果が認められた発毛剤として知られるようになっています。
ミノキシジルはこのような経緯で生まれた薬なんですね。
それではミノキシジルのもたらす効果についてお伝えしていきます。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルの効果は次のとおり
・血管拡張による血行促進
・毛母細胞の活性化
・毛母細胞の壊死(アポトーシス)防止
血管拡張による血行促進
ミノキシジルには血管を拡張させる働きがあります。
この点が血圧を下げるための薬(降圧剤)として開発された経緯が分かりますね。
血管が拡張するということは、血管を流れる血液の量が増えるということになりますので、血流がよくなります。血流が良くなることで、毛母細胞にしっかり栄養素と酸素が行き届くようになります。
髪の毛の成長には十分な栄養素と酸素が必要だからですよね。
毛母細胞は毛細血管から栄養や酸素を取り込み、細胞分裂を繰り返すことでハリやコシのある強く太い髪の毛を作り出すことができるようになるわけです。
もちろんそのためには十分な栄養と酸素が必要なことはいうまでもありません。髪の毛の成長に必要な栄養素はタンパク質やビタミン、亜鉛などがあげられます。普段の食事やサプリメントで積極的に栄養を摂るように心がけていきましょう。
毛母細胞の活性化
ミノキシジルには髪の毛の成長因子を産生する働きもあり、毛乳頭細胞を増殖させます。
成長因子というのは、動物の体内で特定の細胞の増殖や分裂を促進するタンパク質の総称で、「細胞増殖因子」「グロースファクター」とも呼ばれています。
成長因子はいくつもありますが、ミノキシジルは「IGF-1」「VEGF」「KGF」などの発毛シグナルともいえる成長因子の産生を促進することが分かっています。
IGF-1(インスリン様成長因子1)は成長ホルモンに作用するもので毛母細胞に働きかけヘアサイクルを改善、VEGF(血管内皮増殖因子)は新しい血管を作ったり強くしたりします。KGF(角質細胞増殖因子)は別名を発毛促進因子と呼ばれる程、注目されている成長因子です。
こういった成長因子が毛母細胞において活性化されることで発毛を促しているんですね。
毛母細胞の壊死(アポトーシス)防止
また、毛母細胞の壊死(アポトーシス)の防止にも効果があります。
アポトーシスとは、様々な原因で毛母細胞が自ら数を減らすという働きであり、アポトーシスが活性化してしまうと、毛母細胞の数がどんどん減少していくことになります。
ミノキシジルには、このアポトーシスの作用を抑制する作用があり、結果的に髪のボリュームが減少するのを防ぐ働きが期待できます。
むしろ成長因子の産生による毛母細胞活性化が重要なんだと思います。
もちろん血行促進も大事ですけどそれだけで髪が生えてくるわけありませんからね。
外用薬と内服薬
ミノキシジルには塗るタイプの外用薬と飲むタイプの内服薬の2種類があります。
狙っている効果は同じですが、効果の強さには差があります。
外用薬
塗るタイプの外用薬は塗布した部分にのみ発毛効果、脱毛防止効果が得られることになります。
国内ではミノキシジル配合の最大濃度を5%以下と定めており、それに準拠した商品が第1類医薬品としてドラッグストアなどでも市販されています。
もっとも有名で代表的なものは大正製薬の「リアップ X5」でしょう。ほかにもアンファーの「スカルプD メディカルミノキ5」やロート製薬の「リグロEX5」などがあります。
またAGAクリニックでは独自に配合した外用薬を処方してくれているところもあります。この場合は5%以上の濃度も処方可能ですが、詳しくは専門クリニックにご相談ください。
効果と使用方法
外用薬の多くはリキッド状(液体状)になっておりスポイトなどで狙った患部(髪の毛が薄くなっている場所)をピンポイントに塗布することができます。
頭皮から皮膚の内部(深部)に有効成分が浸透することで効果を発揮するようになっています。
そのため、使用する前にはしっかりシャンプーをして頭皮環境を清潔にしておきましょう。毛根に皮脂や汚れが詰まった状態ではせっかくの有効成分が浸透しない可能性もあります。
シャンプーの後はしっかり乾かしてから行います。水分が残っていてもやはり有効成分が浸透しない可能性があります。
もちろん塗布する場所は頭皮です。髪の毛につけても意味がありませんので勘違いしないように。
副作用
ミノキシジル外用薬の副作用ですが、薬剤を頭皮に直接塗布するもののため、皮膚トラブルが起こりやすいです。
主な副作用は以下のとおり。
ミノキシジル外用薬の主な副作用
・初期脱毛
・頭皮の発疹や赤み
・かゆみ、かぶれ
・フケ
・頭痛やめまい
・動悸、息切れ
上記のような副作用がありますが生命に関わるような重篤なものはほとんどありません。
頭痛やめまい、動悸・息切れなどの症状が出たとの報告もあるようですが、その発現率は0.5%以下であり、用量・用法を守りさえすれば非常に安全であるといえます。
内服薬
タブレット(錠剤)状になっているため、通称「ミノタブ」とも呼ばれます。
内服薬はもともとは高血圧の治療のための血圧降下剤として使われてきたお薬です。AGAの進度や症状および心臓に与える影響などを考慮に入れながら、医師の診断のもと、まずは低濃度のものから処方されます。
内服薬は国内では一般医薬品としては未承認のため、AGAクリニックで処方してもらう必要があります。
効果と使用方法
飲むタイプの内服薬は体内の血液、頭皮においては毛根の毛細血管を通じて効果を発揮することができるため、外用薬よりも高い効果が期待できますが、そのかわり副作用も強いといわざるを得ません。
処方されたクリニックによって異なる場合がありますのでよく相談・理解の上、用量・用法を守って服用ください。
AGAの治療期間はまた後でも触れますが6~12ヶ月以上と長い期間が必要ですので、毎日継続的に服用することになります。
基本的に内服薬は(ミノキシジルに限らず)薬の効果を最大限に引き出すため、体内に有効成分を一定に保つことが前提となりますので、決まったタイミングで服用するようにしておくのも大切です。
副作用
ミノキシジル内服薬の副作用ですが、経口摂取することで体内に取り入れることになりますので、外用薬と比べて副作用も大きくなります。
主な副作用は以下のとおり。
ミノキシジル内服薬の主な副作用
・初期脱毛
・多毛症(全身の体毛が増える)
・吐き気、嘔吐
・めまい、動悸、息切れ
・血圧低下
内服薬はもともとは高血圧の治療のための血圧降下剤(降圧剤)として使われてきたお薬です。その過程で偶然にも体毛増加が見られたことにより発毛剤として開発が始まった経緯があつということは冒頭でお伝えしました。
副作用にある全身の体毛増加というのはそれだけ効果があるということにほかなりません。もちろん髪の毛への影響も期待できるということです。
気をつけたいのは血圧が下がることによる症状です。低血圧症の方や既往症などで血圧を下げる薬を使っている方は注意が必要です。これは血圧を下げすぎてしまうおそれがあるからです。
これらも含めてミノキシジルの内服によってもたらされるおそれのある重篤な副作用についても触れておきます。
ミノキシジル内服薬の重篤な副作用
非常に稀なケースではありますが、ミノキシジル内服薬の服用では下記のような重篤な副作用が報告されています。
ミノキシジル内服薬の重篤な副作用
・心不全
・狭心症
・心膜炎 などの循環器系の疾患
これらもやはり血管拡張作用によって血流がよくなりすぎることから起こる副作用です。すでになんらかの持病を持ちの方や血圧を下げるお薬を服用されている方はとくに注意が必要です。
かならず医師による診察を受けてから処方してもらってください。
ミノキシジルの服用期間は?
ミノキシジルを服用してもすぐに髪の毛が生えてくるわけではありません。
個人差もあると思いますが、効果を実感できるまで4~6ヶ月くらいはかかると思います。
これにはヘアサイクルという髪の毛の成長の仕組みが深く関わっているからです。
成長期→退行期→休止期→成長期というヘアサイクルを繰り返して髪の毛は成長しています。
すでにハゲてしまっている場合(AGAを発症してしまっている場合)は毛根が休止期に入っている状態であると考えられます。されにその後の成長期も正常時と比べてものすごく短く育つ前に抜け落ちてしまう状態です。
休止期は3~4ヶ月ありますし、最初のうちは産毛の状態です。正常な状態でも髪の毛は1ヶ月に1cm程度しか伸びません。個人差はありますが、こういった理由から「髪が生えてきた」と実感できるまでには6ヶ月くらいかかるというわけです。
使い始めて1ヶ月程度で「効果がない」などとあきらめずに継続していくことが大切です。
初期脱毛について
副作用のところでも少し触れましたが、ミノキシジルを服用すると初期脱毛を起こすことがあります。
初期脱毛というのは使い始めて10日から1ヶ月位の期間に一時的に抜け毛が増える症状のことをいいます。
不安に思うことが多いと思いますけど安心してください!
初期症状は、古い髪の毛が新しく生えた髪の毛に押し出されて抜けるということなのです。
むしろミノキシジルが効果を発揮している証ともいえますので、慌てずに服用を続けてくださいね。
ミノキシジルの注意点
ミノキシジルの服用は外用薬・内服薬ともに注意点があります。
使ってはいけない人
以下にあてはまる方はミノキシジルの服用ができません。
■ 外用薬の場合
・未成年者(20歳未満)
・女性である
・AGA(男性型脱毛症)以外が原因となる脱毛症
・頭皮に炎症や傷などがある場合
・ミノキシジル配合の薬でアレルギー症状を起こしたことがある
外用薬の副作用は主に頭皮トラブルですし、重篤なものはありません。
女性への塗布は認められておりません。女性用(FAGA用)の外用薬も販売されていますのでそちらを使うようにしてください。
■ 内服薬の場合
・未成年者(20歳未満)
・高齢者(65歳以上)
・妊娠・授乳中である、または妊娠の予定がある
・AGA(男性型脱毛症)以外が原因となる脱毛症
・血圧に異常がある(高血圧や低血圧)
・心臓や肺など循環器系の疾患あるいは障害がある
・ミノキシジル配合の薬でアレルギー症状を起こしたことがある
とくに心臓や肺など循環器系の疾患あるいは障害があり、不安がある場合には注意が必要です。
外用薬・内服薬を問わず、上記以外でも健康面で不安があるようならば、かならず医師に相談するようにしてください。
禁忌薬
ミノキシジル内服薬には併用が禁止されている薬があります。
以下に該当する薬を服用している方はミノキシジル内服薬を使用できません。
・ED治療薬
・イブプロフェン配合(風邪薬など)
・イミグラン配合(偏頭痛薬など) など
それから薬ではありませんが、アルコール摂取も禁忌とされています。アルコールも血行を良くする働きがあるからですね。アルコール摂取後数時間後ならば問題ないとされていますが飲み過ぎは厳禁です。
またグレープフルーツ(ジュースも)にはフラノマクリンという成分が含まれていて、薬の成分が分解されるのを阻害してしまうんですね。他の薬とも相性が悪く、副作用が強く出やすいともいわれていますので避けた方が賢明でしょう。
ミノキシジル内服薬には血管拡張作用があり血圧が低下するため、同じように血圧を下げるための薬との併用が禁忌とされているわけです。
必ず事前に医師に相談して確認をとるようにしてください。
女性の場合
ミノキシジルは女性の薄毛であるFAGA(女性男性型脱毛症)にも効果があることが分かっているので、女性が使うこともできます。
使うことはできますが、外用薬としてはミノキシジル含有量1%以下と定められていますので、女性用の外用薬を選ぶようにしましょう。
内服薬の使用もできますが、妊娠中や妊娠の予定がある場合には使用できません。
最近では女性専用の薄毛・抜け毛クリニックもあるため、気になる方は診察を受けてみるといいでしょう。
まとめ:信じろ!ミノキなら生える!
ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)に対して絶大な効果を発揮する有効な成分です。
「いろんな育毛剤を試してみても効果が感じられなかったあなた」
「もう無理だと思っているあなた」
「諦めるのやめましょう!」
大丈夫!ミノキなら生えます!
あなたがAGAで悩んでいるのだとしてらぜひ使ってみてください。
「守り」も固めろ!プロペシアとの併用がおすすめです!
それとミノキシジルは発毛を促進する「攻め」の薬です。
本気でAGAと闘うならば、抜け毛を防ぐ「守り」の薬であるフィナステリド(プロペシア)やデュタステリドとの併用を強くおすすめします。
フィナステリド(プロペシア)やデュタステリドにはAGAの原因である5αリダクターゼを阻害する働きがあり、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制してくれます。
「しっかり守りを固めたうえで、じっくり攻める」
戦の鉄則がここにあります。
どれだけ積極的に攻めたてたとしても守りがおろそかになってしまっては、最終的には負けてしまいますから。
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