AGA治療薬として有名なものというとミノキシジルやプロペシア。
最近、ちまたでも話題になっているAGA治療薬としてデュタステリドと呼ばれるものがあることはご存じでしょうか?
ザガーロといった名前のほうが聞いたことがあるかもしれません。


今回はそんなデュタステリドとザガーロの違いを明確にした上で、効果や副作用についてお伝えしていきたいと思います。
デュタステリドとザガーロの違い
デュタステリドとザガーロ、違いはあるのでしょうか?
結論からいってしまうとほぼ同じものであるといえます。
誤解を招かないようにそれぞれ解説していきたいと思います。
デュタステリドとは
デュタステリドというのは成分の名前です。
もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発された経緯があります。
このデュタステリドを主成分にしたAGA治療薬の商品名が「ザガーロ」なんですね。
ミノキシジルという成分を含んだ商品が「大正製薬/リアップ」であるのと同じことです。
ザガーロとは
ザガーロ(ZAGALLO)というのはイギリスのグラクソ・スミスクライン社が開発・発売した商品名になります。
もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発され、デュタステリドを含む商品として発売されましたが、その後の研究過程においてAGA(男性型脱毛症)の改善治療に非常に有用な効果があることが認められてました。
日本では2015年に厚生労働省に認可され、フィナステリド(プロペシア)に次ぐ第2のAGA治療薬として翌2016年に発売されました。
ちなみにAGA治療薬として認可されているのは世界でも日本と韓国の2ヶ国のみです。
2020年にはプロペシアの特許期限が切れたことで、各製薬会社からフィナステリドを主成分とした商品が発売されるようになりました。後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品です。これらの商品は先発医薬品である「ザガーロ」と区別する意味合いで「ディタステリド錠ZA」「デュタステリドカプセルZA」などと呼ばれたりしています。
類似品にくれぐれもご注意ください
少し紛らわしいのは「ディタステリドカプセルAV」というジェネリック医薬品があるということ。
これは何かということを説明するにはもうひとつ別の薬を紹介する必要があります。
デュタステリドはもともと前立腺肥大症の治療のために開発された薬であることはさきに述べましたが、その前立腺肥大症治療薬としての名前が「アボルブ(Avolve)」といいます。これは日本でも発売されています。このアボルブのジェネリック医薬品のことを「デュタステリドカプセルAV」と呼んでいたりします。
アボルブは前立腺肥大症の治療薬、ザガーロはAGA治療薬です。
それぞれの頭文字をとって「ーAV」「ーZA」としているんですね。

ジェネリック医薬品であるデュタステリドカプセルZA錠もほぼ同様の用量・製法で作られているため、中身はほぼ同じと考えていいと思います。あとは先行医薬品としてのブランド力というか信頼性をどう評価するのかという点だけだと思います。
ちなみにジェネリック医薬品の方が価格が全体的に安く設定されています。
価格相場 | |
ザガーロ | 9,000~12,000円程度 |
ジェネリック医薬品(デュタステリドZA錠) | 5,000~8,000円程度 |
価格はクリニックによって異なります。
デュタステリド(ザガーロ)の効果
それではデュタステリド(ザガーロ)の効果についてお伝えしていきましょう。
その効果を解説する前にAGA(男性型脱毛症)の原因をおさらいしておく必要がありますね。
AGA(男性型脱毛症)の原因
AGAの最大の原因は、男性ホルモン(テストステロン)に5αリダクターゼという酵素が結びつくことがきっかけとなります。
5αリダクターゼとテストステロンが結合すると、より強力な作用をもつ悪玉男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が生成されます。
さらに前頭部や頭頂部に多く存在する男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)がDHTを取り込むことで、IGF-βという脱毛因子が毛母細胞に脱毛指令をだし、髪の毛の成長を強制的に終了させてしまうんです。

それならば、原因の根本である5αリダクターゼが機能しないように防ぐことができたらAGAを改善できるのでは?
AGA治療薬であるデュタステリド(ザガーロ))はこの5αリダクターゼを阻害し、DHTの生成を抑制することで抜け毛を防ぎ、ヘアサイクルを正常に戻すことで新しい毛を発現させることを目的としています。
デュタステリド(ザガーロ)の効果
デュタステリド(ザガーロ)にはAGA発症のきっかけとなる5αリダクターゼを阻害する働きがあります。
これによってDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することになるのでIGF-β(脱毛因子)も作られなくなります。
つまり、デュタステリド(ザガーロ)は抜け毛を根本理由から防ぐという「守りの薬」なのです。


デュタステリド(ザガーロ)とフィナステリド(プロペシア)はよく似ています。
AGAの原因の根本である5αリダクターゼを阻害して抜け毛を防ぐという狙いは同じですが、じつは5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があって、対応できる成分が違うということなんです。
種類 | 分布している部位 |
5αリダクターゼⅠ型 | 側頭部や後頭部も含む全身の体毛に分布 |
5αリダクターゼⅡ型 | 前頭部や頭頂部や髭・脇毛などに分布 |
フィナステリド(プロペシア)は5αリダクターゼⅡ型のみを阻害することができたのに対して、デュタステリド(ザガーロ)は5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型の両方を阻害することができます。
このため、M型やO型以外のU型などのAGAで悩む方はデュタステリド(ザガーロ)の方が効果があるということになります。
どちらにも作用するデュタステリド(ザガーロ)のほうがより広範囲のハゲ(薄毛)に対応できるうえ、その効果も高くなります。フィナステリド(プロペシア)と比べて1.6倍ほどの発毛効果があるといわれています。



デュタステリドの内服は日本皮膚科学会のガイドラインにおいて推奨度Aとされています。
また、このガイドラインによれば、デュタステリドの効果として次のような臨床結果が得られたとしている。
海外のデータではありますが、デュタステリド(ザガーロ)とフィナステリド(プロペシア)を半年服用するという実験で、デュタステリド(ザガーロ)の方が発毛量が30%ほど多かったという結果です。
さらに、デュタステリド(ザガーロ)の特徴としては血中半減期が長いということもあげられます。
血中半減期というのは薬剤が血中濃度が半減するまでの時間のことで、半減期が長いということはそれだけ成分が体内に残り続け、効果を発揮するという意味です。


デュタステリド(ザガーロ)の副作用

どんなものがあるの?
もちろんデュタステリド(ザガーロ)にも副作用があります。
気になる副作用とはどんなものがあるのか、その発現率や危険性などについて見ていきましょう。
以下のような副作用があることが報告されています。
デュタステリド(ザガーロ)の副作用
・初期脱毛
・性欲減退
・勃起不全(ED)
・射精障害
・精子量の減少・精子の質低下(男性不妊症の原因になる)
・肝機能障害
など

わたしたち男性にとってはなんとも無視できない副作用ですよね。
これらの発現率はフィナステリド(プロペシア)と比べて少し高く3~5%程度とされています。
服用を中止すれば副作用も治まりますが、多少のリスクもあるということは理解しておきましょう。
肝機能障害に関しては少し気になるところではありますが、肝臓に持病があったり健康上の不安がある方は注意が必要かもしれません。このあたりも含めて、必ず医師の診断を受けるようにしてください。
フィナステリド(プロペシア)の注意点:禁忌薬はある?
フィナステリド錠(プロペシア)に併用禁忌薬に指定されている医薬品はありません。
ただし、基本的には内服薬であればどのお薬も少なからず胃腸や肝臓に負担がかかります。風邪薬なども同様です。そのような薬を服用する際には一時的にデュタステリド(ザガーロ)の服用を中止するなどした方がいいかもしれません。
このあたりから考えてもデュタステリド(ザガーロ)は比較的安全なAGA治療薬といえます。
デュタステリド(ザガーロ)は安全な薬であるといえますが、下記のような場合は服用が禁止されています。
1. 過去にデュタステリドに対して過敏症を起こしたことがある方
2. 女性である:妊娠中または妊娠する可能性がある方・授乳中の方
3. 未成年(20歳未満)である方
4. 重度の肝機能障害がある方
女性へのデュタステリド(ザガーロ)の有用性は認められていませんし、安全性に不安があるため使用が禁止されています。とくに妊娠中や妊娠の予定がある女性、授乳中の女性は注意が必要で、胎児の生殖器の成長・発達に影響を及ぼすおそれがあります。薬に触ることすら禁止されていますのでこの点は注意が必要です。
同様に未成年者(20歳未満)の男性も生殖器の成長・発達に影響を及ぼすおそれがあります。薬に触ることすら禁止されています。
ご家族と同居されている方は、服用者以外が手を触れられないように保管管理を徹底しましょう。
デュタステリド(ザガーロ)の使用方法
デュタステリド(ザガーロ)は錠剤状になっていて経口摂取する内服薬です。

1日1回、毎日決まった時間に水などで服用するのがおすすめです。
デュタステリド(ザガーロ)の血中半減期は3~5週間程度とされていますが、だからといって毎日服用しなくてもいいということではありません。
デュタステリド(ザガーロ)は血中の濃度が十分に濃い状態でのみ効果が発揮されるため、半減期が長いからといって服用の間隔を空けてしまうと十分な効果が発揮されないということになります。
また体内に成分が残るということはそれだけ身体に与える副作用も強いということを忘れないでください。
デュタステリド(ザガーロ)にも種類がある?
デュタステリド(ザガーロ)にも種類があり、デュタステリドの含有量が変わってきます。
もちろん含有量によって効果の差がありますが、これはAGA症状の進度によってどれを使うのが最適なのかが決まってきます。クリニックで医師の診断を受けてから処方してもらうようにしてくださいね。
一般的にザガーロというと配合量0.5㎎のものを指すことが多いと思いますが、じつは配合量0.1㎎タイプのものもあります。クリニックで処方してもらえるのもほとんどが0.5㎎のタイプです。
デュタステリド配合量 | 目的と効果 | |
ザガーロ デュタステリドカプセルZA |
0.1㎎ | AGA治療:効き目は穏やか副作用も低め |
0.5㎎ | AGA治療:効き目が強めで副作用も強め | |
アボルブ デュタステリドカプセルAV |
0.5㎎ | 前立腺肥大症の治療に用いる |
注意したいのは「アボルブ」「デュタステリドカプセルAV」という前立腺肥大症の治療に用いられる薬でAGA治療用ではありません。別の薬です。今回は参考までに表に載せさせていただきました。
いずれにしても自分の症状の状態や健康状態に不安がある方も含めて医師の診断を受けるようにしてください。
まとめ
見てきたようにデュタステリド(ザガーロ)はAGA(男性型脱毛症)に絶大な効果を発揮してくれます。
しかもフィナステリド(プロペシア)よりも効果が高いとされています。価格も少し高めですし副作用のリスクも高くなりますが試してみる価値はあると思います。
・いろんな育毛剤を試してみても効果が感じられなかったあなた
・もう無理だと思っているあなた
「諦めるのやめましょう!」
大丈夫!ザガーロがある!
あなたがAGAで悩んでいるのだとしたら、ぜひ使ってみてください。
守って攻めろ!ミノキシジルとの併用がおすすめです!
デュタステリド(ザガーロ)はAGAの根本的な元凶である5αリダクターゼの発生を阻害することでDHTの生成を抑制して抜け毛を防ぐというものになります。いわば「守りの薬」です。
本気でAGAと闘うならば、血管拡張による血流改善と毛母細胞活性化の作用による発毛促進効果のある「攻めの薬」であるミノキシジルとの併用を強くおすすめします。
「しっかり守りを固めたうえで、じっくり攻める」
戦の鉄則がここにあります。
どれだ積極的に攻めたてたとしても守りがおろそかになってしまっては、最終的には負けてしまいますから。

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