年齢をかさねていくと
「昔よりも性欲自体がなくなってきた…」
「性欲はあるけど若い頃のような元気がなくたってきた気がする…」
「ちんちんの硬さが持続できない…!」
その症状…もしかしたらED(勃起不全)の前兆かもしれません!
読者のみなさんのなかにはまだ20代30代だけど「性欲がわかない」「思うように勃たない」なんて悩みを抱えている人もいるんじゃないでしょうか?
そうなんです!
なにも精力減退は年齢だけが理由ではないんですよね。
もしもそのままにしておくとED(勃起不全)になってしまうかもしれませんよ。
パートナーとのセックスの満足度にも影響を与えかねない大きな問題です。
そうならないためにも夫婦円満、健全なカップルを目指すためにも精力改善、勃起力改善を目指していきましょう。
今回は精力の減退、勃起力の低下の原因と対処すべき方法についてお話ししていきます。
勃起の仕組みとEDの仕組み
まずは勃起のメカニズムをご紹介しておきます。
ここを理解しておかないと対策ができません。
勃起のメカニズム
- 性的興奮や性的刺激を受ける
- 脳の中枢神経から勃起命令が出される
- それと同時に一酸化窒素(NO)が生成される
- 一酸化窒素(NO)はcGMP(環状グアノシン-リン酸)を生成
- cGMPが陰茎海綿体付近の平滑筋を弛緩させ、静脈に血液が流入する
- 海綿体と白膜に圧迫されて血液がペニス内に留まる
- ペニスは膨張し、硬さを維持する(勃起状態)
この過程のどこかで問題が発生してしまうとED(勃起不全)となり十分な勃起が難しくなってしまいます。
それでは「ED(勃起不全)とはどういうメカニズムなのか?」
勃起終了のメカニズム
- 興奮状態が収まる、または射精が終わる
- 体内にPDE5という酵素が発生しcGMPを分解する
- これにより血管や平滑筋が収束する
- ペニス内に溜まっていた血液が体内に戻される
- 海綿体の膨張が収まり、平常の状態に戻る
通常状態であれば勃起の終了というのは射精した後または性的興奮が収まった場合です。
このとき体内ではcGMPを分解するPDE5(ホスホジステラーゼ5)という酵素が発生し、広がった血管や平滑筋を収束させる作用がはたらいています。
このはたらきによってcGMPが少なくなるためペニスから血液が逃げていき、平常の状態に戻ります。
もしもセックスの最中にこのPDE5が多く発生するとどうでしょうか?
同じですよね、ペニスは硬さを失い大きさも平常状態に戻ってしまうんです。
これがいわゆる「中折れ」となります。
もはや立派なED(勃起不全)といえる症状です。
そもそも性的興奮を受けても勃起しないというのは完全にED(勃起不全)といえます。
このような状態になってしまうのには何かしら理由があるはずなので、しっかり対策していきましょう。
精力減退、勃起力低下(ED)の原因とは
それではEDの原因についてお伝えしていきます。
EDの原因としては次の4つに大きく分けることができます。
器質性ED|身体的な原因
器質性EDは身体機能の衰えまたは障害によって生じるEDのことで、大きく分けると2つあります。
ひとつは「血管系の障害」、もうひとつは「神経系の障害」です。
血管系の障害
血管系の障害によって生じるEDのことです。
何らかの理由で血流が悪化することにより、ペニスに十分な量の血液が流れ込まないという状態です。
その原因の代表的なものには「動脈硬化」や「生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症など)」があります。
動脈硬化症
「動脈硬化症」は血管が硬くなり、正常な拡張・収縮が行えなくなる病気です。
そのため十分な勃起に必要な血流を確保することができなくなってしまうんですね。
動脈硬化が進行すると高血圧症や糖尿病、などを併発してしまうおそれもあります。
生活習慣病
高血圧症、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病にも十分な注意が必要です。
高血圧症の場合には血管に負担がかかるため、動脈硬化との密接な関係性があります。
糖尿病は血液中のブドウ糖の量が多くなる(血糖値が高い)病気で、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こすリスクが高まります。
脂質異常症(高脂血症)は血液中のコレステロール値(脂質の値)が異常になる病気で、やはり動脈硬化を起こしやすくなり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高くなります。
→生活習慣病を防ぐためには
神経系の障害
神経障害によって生じるEDのことです。
正常な状態であれば、性的刺激を受けて脳からの勃起命令がペニスに伝わることで勃起は起こります。
ところが何らかの理由で神経に問題があるとこの神経信号の伝達が不十分となるため正常な勃起ができなくなってしまいます。
神経障害が発生する原因としては、てんかん、パーキンソン病、糖尿病などが考えられます。
このなかで、とくに注意したいのは糖尿病です。
現代の生活習慣病として知られる「糖尿病」は血液中の血糖値が高い状態が続く病気です。
糖尿病は40歳を過ぎた頃から急激に増えはじめ、じつに40~50代の22.3%以上が糖尿病あるいは予備軍とされています。
つまり5人に1人は糖尿病あるいはその疑いがあるということですよ。
気づかないうちに糖尿病になってしまっている可能性もあるのかな?
そうだね。自覚症状がない場合もあるみたいなんだ。
しっかり健康診断を受けるようにしようね。
血糖値が高い状態が続くと神経を侵食し、神経機能全体に障害を与えることもあります。
また、事故による外傷や手術などにより神経自体にダメージが加わった場合も神経障害を起こす原因となります。
→器質性EDの原因と対処法
心因性ED|精神的なものが原因
心因性EDとは、「ストレス」や「不安やプレッシャー」「過去のトラウマ」などの心理的な要因でおこるEDのことです。
「うつ病」などの精神病によるものも心因性EDです。
血管や神経の障害といった身体的な問題でおこる器質性EDが40代以降の男性に多いのに対し、この心因性EDは20~30代といった若い世代に多い症状です。
そのため、EDの症状も一時的だったり、あるいは特定の相手にだけ発症したりということもあります。
→心因性EDの原因と治す方法
薬剤性ED|薬の副作用が原因
薬剤性EDというのは特定の薬の副作用によって起こるEDのことです。
抗うつ剤、降圧剤、前立腺肥大症治療薬、AGA(男性脱毛症)治療薬などの薬の副作用としてEDを引き起こす可能性があるとされています。
その発現には個人差もあるため、薬の服用によるEDの疑いがある場合は主治医の先生に相談するようにしてください。
混合性ED|身体面と精神面の複合的な原因
混合性EDというのはこれまでにご紹介した3つ「器質性ED」「心因性ED」「薬剤性ED」のうち、2つ以上が複合的に起こるEDのことです。
たとえば、年齢的に十分な勃起ができずセックスの最中に中折れしてしまい、パートナーに罵られた(がっかりされた)ことがトラウマとなってしまった場合は器質性ED+心因性EDということになります。
よく考えたら、このケースが一番考えられるんじゃないでしょうかね。
人それぞれ抱える悩みや身体的条件は違えども、
「相手を悦ばせたい」
「互いに満足いくセックスがしたい」
という思いは一緒なんじゃないでしょうか?